二ヶ領用水
二ヶ領用水の清掃

地元を流れる二ヶ領用水の清掃活動に参加した。
二ヶ領用水は、多摩川などを水源とし、川崎市多摩区から幸区
までを流れる全長約32kmの用水路である。かつては近隣の農
業を支えたが、現在は宅地化が進み、工業用水などに利用され
、水路そのものは近隣住民の憩いの場として親しまれている。

今回は“二ヶ領用水ウォッチング・フォーラム”が月に2回開催し
ている清掃活動に参加させてもらった。
“二ヶ領用水ウォッチング・フォーラム”は、川崎市の歴史的文
化遺産である二ヶ領用水を環境用水の観点から、水質・水量・
護岸・排水・水辺の歩道、景観などを観察し、さまざまな情報を
収集・発信して、人と自然が共存していける水辺環境を考える
ことを目的とした環境ボランティア団体とのこと。

伸ばすと2mにもなるマジックハンドを渡たされ、今回の清掃区
間となる下流の中原区の方へ歩いていった。

晴天の中、みんなで歩いているとちょっとした遠足気分。
長~い年度末の仕事からようやく解放されて、なんだか気持ち
晴れ晴れってとこかな。
っと、ふいに水辺に目をやると、・・・・・・ニシキゴイ?
・・・街中にある水路らしい。自然の川とは言いがたいが、市民
にとっては貴重な水辺なんだろうなぁ。
・・・意外に面白い
中原区に到着し、両岸に分かれ上流に向かって清掃を始めた。
各自マジックハンドで水路の底にある異物を取り出す。
はじめてみると、これが結構面白い。
なんだかUFOキャッチャーみたいなゲーム感覚。

みんな水路に目を凝らし、次の獲物はないかとばかり、先へ先
へと進み、黙々と作業をこなしていく。
完全にハマっている様子。
「おつかれさまです。ありがとうございます。」なんて近隣住民の
方々から声を掛けられたりして、さらにテンションが↑

空き缶、ビニール傘、プラスチックの破片などカツオの一本釣り
のように次から次へとゴミがあがる。


変わったモノでは、電灯の笠(カバー)やヤカンもあがったが、
一番奇妙だったのは、鮭の切り身(御頭付き)・・・・。
一体誰がこんなモノを捨てるんだ?
尾っぽのない切り身、これじゃ遡上もできないな(笑)
2010年5月
ゆ・び・ゆ ?
塩原で

そろそろ日も暮れてきた。
塩原での仕事を終えた帰り道、5時を過ぎるとさすがに寒い。
朝から夕方までみっちり体力を使った。
温泉なんて贅沢は言わないから、せめて“足湯”にでも浸かり
たい気分だ。すると Mr.West が言った。
「“ゆびゆ”ってのがありますよ。」
ゆ・び・ゆ? なんだそれ?
「足ではなくて、指をつける湯のことですよ。誰でも入れるので、
ちょっと寄ってみましょう。」

塩釜温泉の街中に、その小屋はあった。
確かに“手がるに温泉体験”と書いてある。
指を浸けたところで、一体、なにがいいんだろう?
「肩こり、冷え性、美肌にいいそうですよ。」

美肌ねえ・・・。
「とりあえず、手を浸けてみてください。」
じわじわわゎ~ん
おそるおそる、指から手の甲までゆっくりと湯の中へ・・・・
☆ΔΩ∞!
ぴりぴり・・・じんじん・・・・じわじわわゎ~ん・・・・・
おおおぉぉっ、こいつぁ、きっもちぅぃぃぃ!!!
なんだこりゃ。いやいや、まいった。手だけでこれほどとは。
「ね。結構いけるでしょ。」

飲食店のカウンター席のような感じで湯桶が拵えてあり、手が浸け
やすいちょうどいい高さに湯が流れている。
確かに、肩こりや冷え性に効きそうな感じだ。
「もう1箇所あるので、そちらにも行ってみましょう。」
小屋は川の橋のたもとにあり、そこから僕らは川の方へ下りていった。
すると、川岸のひらけた所にベンチとかわいらしい湯桶があった。

「先ほどの湯桶よりは小さいですけど、こっちのほうが川の景色を眺
めながらくつろげるんですよねぇ。」
確かに、川の水の流れる音が聞こえる。
が、こう暗いと・・・・。
Mr.West 、こうして見るとまるで“ねずみ男”だぜ。
2009年11月
関吉の疎水溝
鹿児島の田園の中へ
写友であり仕事仲間でもあるSと仕事で鹿児島に来ていた。
夕暮れが近づいている。帰りの飛行機にはまだ時間がある。
「いいとこ見つけたんですよ。行きましょう。」
一体、どこへ?
「これくらいの時間帯がいいんですよ。ふふふ・・・。」
???なんなんだ?車は街中を抜け、田園地帯へ。
稲が黄色く色づき始めている。これを撮るの?
車は田んぼの奥の森の手前で止まった。
「着きましたよ。さあ、行きましょう。」
Sは、すたすたと森の奥へ歩いていく。すると森の入口付近に
田んぼへ水を供給している用水路が現れた。水車もある。

看板が現れた。関吉の疎水溝・・・・・
「もっと奥に行きましょう。これからがいいんですよ。」
Sは、用水路の脇をすたすたと、さらに奥へ歩いていく。

僕は用水路の脇で思わず立ち止まった。
おおお、なんて見事な巨石なんだ。
Tree-house
浦和の森で
1年ぶりに旧友のS氏と浦和御園駅で再会した。
車を走らすこと20分、埼玉県立見沼自然公園に近接する森の中に
到着した。奥から子供たちの笑い声とトンカチの音が聞こえてくる。
森の中からトンカチの音が聞こえてくる
今回は、S氏の紹介でNPO杢(もく)の家をつくる会のツリーハウス
プロジェクトにお呼ばれした。当会は、埼玉県を中心として地域材と
自然素材を使った職人の顔が見える家づくりネットワークとして結成
されたとのこと。
職人の顔が見える家づくりを啓蒙するため、木工教室、森林整備、
冒険遊びなど多彩なイベントを開催しており、今回は、そのイベント
の一つとなる。
2階建て。もうあと少しで完成だ。
ツリーハウスプロジェクトは、実質約2週間行程で企画され、ボラン
ティアにより提供された緑地に職人といっしょになって親子参加者
によりつくられている。
子供たちが出たり入ったり
遊びながら、楽しく造る
基礎の組立てなど専門的な作業は職人が行っているが、木材の
運び出しから整地、階段等の各種組立ては親子参加者により行
われ、本格的である。
子供たちで拵えた机と椅子(2階)
ツリーハウスは2階建てとなっており、1階は居間風でみんながくつ
ろげるテーブルやベンチが拵えてある。2階は隠れ家的で半分だけ
屋根を架け、木の葉や枝、空が見えるようにしているとのこと。
子供も大人も皆本当に仲が良い。
子供たちは大はしゃぎ、2階に上ったり降りたり、出たり入ったり、
手伝っているのか遊んでいるのかわからないが、そんな姿を大人
たちが暖かく見守っていた。
余った材料でブランコも造った。
「トムソーヤ・・・・・」
つい、そんな言葉が口から出た。
2009年8月
旭川から
大雪山を屏風にする水辺
写友であり仕事仲間でもあるSと旭川空港で待ち合わせした。
まだ7月下旬だというのにこちらも暑い。空港前のレンタカー店
は、夏休みの家族連れで大賑わいである。
整然と並ぶレンタカーは、その数の多さからミニカーのようだ。
「今、あそこはどうなってるの?」と運転するSを横目に聞いて
みた。
「いっしょに行くのは本当に久しぶりですね。あれから2年ぐらい
経ちますかね。もう大雪山の麓の湖として馴染んでます。忠別
湖と命名されました。」
大雪山を屏風にして湖は静かに水を湛えていた。

湖の周りに人影はまったく見あたらない。キツネみたいなのが
車の前を横切った。空港やレンタカー店の喧騒とは大違いで、
なんだか逃げてきたみたいだ。

夏雲を空に湛え、やさしい風がいわし雲のような漣を水面に浮
かべている。
水面に映る逆さ大雪山を拝みたかったのだが、残念。
いつもの丘へ
「あまり時間はありませんが、行きますよね。」
当然だよとばかりに頷いてみせた。湖をあとにして隣町の美瑛
へ向かった。ファインダーを覗く仕事の2人にとって、拓真館の
前田先生の写真は経典なのだ。
「何度、観てもいいよなぁ。やはりここへ来てしまう。」
そういえば、最初に来たのは二十歳そこそこの頃だった。あれ
から20年、果たして自分の写真は少しは見れるものになったの
だろうか?

先生の写真で満腹になると、2人は丘の前に佇む。
なだらかに連続する地形と農産物から生み出されるパッチワー
クの風景は、今も褪せることなく新鮮に思える。きっと、先生の
写真で火がついたのだろう。中判や一眼のでっかいカメラを丘
に向けて佇む人影があちらこちらに窺える。

開拓してできたのに、どうしてこんなに自然で落ち着くのだろう。
どこを切り取っても絵になる風景、でも先生のようには撮れない
風景がそこに広がっていた。
帰り際にハスカップのソフトクリームをほうばった。ミルキーだけ
どほんのり甘酸っぱい香りが北の夏を感じさせた。
もう、あの頃とは違う。帰りの車の揺れが胃にこたえた。
2009年7月



